千秋楽というものを経験した事がありません。
関東に越してきて、四季劇場に足を運ぶ機会が増えてから会員になり、
届く会報誌で、人気公演の千秋楽は抽選という事を知ります。
抽選…。
年賀状のお年玉くじの切手シートも当たらない私が抽選…
それが当たりました。
思わず
って叫びました。
外で。
当選したよメールを見たスズオも
嬉しくって、嬉しくって
と拝んでました。
一応ハズレた時のことを考えて前日チケットも押さえておりました。
ですので、結果的に連チャンで3公演分のチケットが手に入りました。
こりゃ体力使うぞと週末はお酒も飲まず、消化の良いものを食べ、
早めに寝て千秋楽に備えました。
3公演分まとめてありますので、無駄に長くてウンザリする観劇日記です。
興味のある方はどうぞです。
【キャスト】3公演とも同じ
グリンダ 沼尾みゆき
エルファバ 江畑晶慧
ネッサローズ 山本貴永
マダム・モリブル 八重沢真美
フィエロ 北澤裕輔
ボック 金田暢彦
ディラモンド教授 前田貞一郎
オズの魔法使い 飯野おさみ
<アンサンブル>
三宅克典 品川芳晃 白倉一成 田井啓 須永友裕 町田兼一
松尾篤 清原卓海 熊川剣一 あべゆき 孫田知恵 光川愛
長島祥 増山美保 間尾茜 花田菜美子 小澤真琴 伊藤典子
<コンダクター>
井上博文
何がすごいって観客の方々の観劇姿勢がすごかったです。
ほぼ、リピーターと思われますが、
ダラダラ行動する人なんていなかったのではないでしょうか?
ドラゴンの人と、お猿さんが待機する頃には
と静まり返る場内。
「よ~こそウィキッドへ」のアナウンスも含めて”ウィキッド”という具合。
グッニュース!とアンサンブルの声高らかに幕が開きます。
<前々楽・前楽>は完全に誰か1人、張り切り過ぎがゆえでしょうか、
出だしの音を外してしまっていましたが、<千秋楽>にはバッチリ決まって、
見事なオープニングでした。
あんなに綺麗で迫力あるオープニングは今まで経験がないです。
聞いていてすごい気持ちよかったです。
そこにグリンダ様の登場です。
沼尾さん、すごい綺麗で声の通りも良くて本当にステキでした。
とりわけ<千秋楽>は、より丁寧に歌ってる感じがしました。
このくだりは慣れるまで、内容を知れば知るほど
どうしても泣けて仕方なかったのですが、
ここ最近泣く事はありませんでした。
でも、久しぶりにブアと来ました。
エルファバの登場で拍手が起こります。
お疲れ気味なのか<前々楽・前楽>はちょっと日本語のイントネーションが
危ういと思ったりもしましたが、<千秋楽>には完璧になっていてビックリしました。
江畑さんだけではなく、皆さん<千秋楽>はアドリブもなく演技も歌も丁寧に行っている感じでした。
さっそく歌い上げた江畑さんに拍手が起こる中、
前に居たおじ様が奥様に
と耳打ちされてました。
私得意げ。
こちらご夫婦はどうやら招待客っぽかったです。
たぶん出資会社か何かの役員であるご主人とその奥様でしょうか?
何故お前が。
「大嫌い」が始まります。
結局、全然飽きなかったな…この歌。
ずっと最後まで大好きなシーンのままでした。
アンサンブルがわちゃわちゃ出てきて、皆でドヤドヤし出す所が好き過ぎます。
ここら辺からの盛り上がりが綺麗で凄くて、興奮し過ぎて涙が。
すぐ隣で涙を拭うスズオ。
スズオ、君もか。
どこかのカルチャーセンターでやってないですかね。
「大嫌い」を歌い踊る教室っての。
夫婦で行くのに。
とりあえず何度見ても飽きないので、この「大嫌い」のシーン、
映像ごとシングルカットしてください。
そこがシングルカットできるなら、他のシーンも出来るだろうということで、
全部買って集めます。
全DVDがまとめられるファイルもつけて下さい。
創刊号にはチャーム付。
定期購読申込者にはエメラルドシティ行のチケット。
どや!これ。
と、このシーンに執着していたら終わらないので次に進みます。
ディラモンド先生の必ずウケるお食事シーンも、
リピーターの多い<前々楽・前楽>では
としてました。
でもねディラモンド先生。 うけてないんじゃないのです。
皆、感慨深げに噛み締めながら見ているのだと思います。
フィエロの登場の仕方って、少女漫画のモテ男丸出しでいいですよね。
あんなだらしない乗り方していても、下品にならないのは育ちの良さでしょうか?
やはり王子たるもの、ズボンをずらして履いてないからですかね?
やはりズボンはピシャーと履かねば。
北澤さん髪の毛、切りましたね。
とそんな事考えてました。 千秋楽なのに。
ダンスパーティの
とか、
は、江畑さんが1番キュンときます。
そういや昔、紅白帽を
ってやってましたね。嬉しかったですね。
話をウィキッドに戻して─
<前々楽>で、
の所で沼尾さん張り切りすぎたのか、舞台からはけてしまい、
また普通に戻ってきたのが可愛かったです。
ところでいつの間に、みんなのポピュラー フーのところが
になったんだろう?
<前楽>の時、「練習がいるわね」の”わ”が抜けてしまったのか「練習がいるね」になって、そこがウケてました。<千秋楽>はキッチリって感じでしたが、ここはやっぱり<前々楽・前楽>の方が自然でノリノリで面白かったです。
そして、<前々楽・前楽>のポピュラー終わりの拍手の凄い事!
とびきり大きい拍手が起こってました。何だかとても感激しました。
ディラモンド先生が皆に声をかける所、私の耳が勝手に千秋楽仕様になっているだけかもですが、<千秋楽>の時は感慨深いものがありました。
<前々楽>は初めての2階席で照明が良く見えて色々発見がありました。
エメラルドシティへ向かう駅のシーン。
床に落ちた照明は格子柄でした。まるでオリの中に入れられてるみたいだなと見ていて思いました。これからエルファバとグリンダの先を予知するかのようでした。
エメラルドシティのシーンは華やかですな。
私はあの時あまりのきらびやかさで、いつも
(年寄りか)
オズ陛下の悪巧みが始まるわけですが、魔法をかける時の照明が綺麗でした。
ここの、オズ陛下とエルファバのハーモニーも凄い好きです。
飯野さんの倍音(最近コメントで教えてもらった事を早速使う)が綺麗。
飯野さんって、話してる時も倍音が聞こえます。(本当に私が聞いているのは倍音なんでしょうか。単なる幻聴だったりして。)
絶対見るべきのここ、
もう最高。
江畑さん、すごいです。
喉が強いのでしょうか?すごい声量で余裕なのでしょうか?
絶対、逃げずに歌いあげるような気がします。
<千秋楽>は1曲の間に何度も鳥肌が立ちました。
暗い演目は苦手なので全部ではないですが、私は濱田さんが出演される演目は濱田さんを追いかけるようにチケットを取ったりします。
そのうち江畑さんも追いかけるようになると思いました。
本当にしびれる歌声です。
1幕終わって、至る所から「凄い…」という声が聞こえてきました。
近くに座っていた人はすでに号泣して立てなくなってました。
ごめんなさい、ちょっと面白かったです。
休憩ですが、会場の雰囲気も凄いですが、何がすごいってトイレ列がすごい。
たぶんいつもより女性が多いのだと思うのですが、女性トイレが大フィーバーです。
ちょっと並ぶのに遅れをとったので、2幕がもうすぐ始まるよーの合図である、キンコンチャイムと係員の人が「お時間ですのでお急ぎくださーい」と叫ばれる中で用を足すのに慌てました。
って言ったら優しい言葉をかけてくれたでしょうか。
いつもなら2幕はザワめく中強引に始まるという感じですが。
ここも皆様、「さあ来い」と言わんばかりに待ってます。
すごいです。沼尾さん。
高音が頭にビビビビと響きます。
「私も声楽やったら、あんな高音でるのかな…」とコーラス部止まりが夢を見ます。
ボックとネッサの修羅場。
そもそも暗い話は嫌いなのに、ここはテンポ良くてカッコイイので好きなシーンです。
何よりネッサローズがうまい!山本さんは歌も演技も一番好きなネッサでした。
最初見たときは、「まゆげ細っっ」と思いましたが、あの眉は伊達じゃありませんね。
困った表情とか、ヒステリックな表情とかを豊かにしてくれるのですね。
(違うかもだけど。ただの好みのメイクかもだけど。)
エルファバとネッサの掛け合いコーラスもかっこ良くて、もっと聞いていたくなります。
ボックのムキー!となるところも何度見ても飽きません。
今更グリンダに気持ちを伝えてどうなるんだというトンチンカンっぷりも含めて、金田さんはうまいです。踊りも歌も演技も好きです。
スズオはすっかり飯野オズ陛下と金田ボックファンです。
私はワンダホ!は最初あまり好きではなかったのですが、飯野さんのワンダホを聞いてからスッカリ好きになりました。飯野さんは、どーでもいいって感覚のオズ陛下にピッタリのにこやかっぷりで、大好きです。
北澤さんの「わー!」の登場は、テッパンですね。
ウケなかった事がないのでは?
ウケるところのはずが全くウケない現象が起こってた<前々楽・前楽>でも、「わー!」だけは笑いが起こってました。
「ただ…愛していただけなのよ…」のシーン<千秋楽>はジーンとしました。
「ああ…終わる…」という気持ちもプラスされてるからでしょうか。
グリンダとマダム・モリブルがやいやい言ってる時、我々は金田さんを見てます。
彼の動作が完璧で見とれます。
あの衣装ってよく考えられてますよねぇ…(ド素人の感心)
あと、先週までなかったと思うのですが、手紙を読むところでエルファバが震えていて、演技が細かくなってるー!って感激してました。
江畑さんのエルファバは最後、グリンダの歌に共鳴するかのように歌うので好きです。
飛ばされる家が見えるエルファバだから、グリンダの歌声も聞こえるのかなって思えるのです。
幕がおりるとたくさんの拍手です。
千秋楽特別カーテンコールもありました。
(公式に動画がアップされてます)
2周年の特別カーテンコールと構成を変えて、内容はほぼ同じで、オズ陛下からの挨拶終了後、エメラルドシティが流れて、ネッサとボックが出てきてワー!
その後For Goodを歌ってエルファバとグリンダが抱き合って幕が下ります。
カーテンコールの拍手の熱さは、<前々楽・前楽>がすごかったです。
<前々楽>の2階席では、2回目の幕が開いた時点でスタンディングオベーションが起こりました。それも、言い合わせたかのように、皆がほぼ同時に立ち上がり一斉に起こった感じで、その事に感激しました。
オズ陛下が登場した後も盛大な拍手は鳴り止みそうにもなく。
ですが、オズ陛下が
と話始めようとすると、一斉にピタッと止まって、
打ち合わせなしでこれ…
これなら、いいともの観客に勝てる
そのくらいすごかったです。
<千秋楽>は早い段階からオールスタンディングでした。
招待客のおじ様は奥様に
と言ってました。
(だから君は何様だと)
でも途中からあまりにも長いカーテンコールに、招待客の方は帰りたいのに引き上げるタイミングがわからずに、キョロキョロされてました。
招待客の方が何やら見慣れないプリントみたいなのを見ていたので、後ろから盗み見しました。そこに書かれていたのは、
こうして終わった千秋楽。
さすがに1公演約3時間(休憩含む)を3連チャンすると、翌日からサロンパスプレイの日々でしたが
体の調子が上がってくるとともに、また里帰りしたついでに大阪公演でも行こうかと意欲がわいてきます。
とにかく、最初は気ノリがしなかったウィキッドですが濱田さんがキャストに戻って来たことを機会に見てみたら意外とおもしろくて、はまって、ここでしつこく良かったって書いてたら、興味を持ってくださって観劇するまでに至った方がチラホラいて、ありがたい事にその事に対してお礼コメントや感想メールまで下さって、何だか色々あっていい思い出になりました。
お付き合いくださった方々、ありがとうございました。
来月からはアイーダを狂ったように観ます。